世間は、人を評価する場合、数字に表れる実績よりも、時として現場に於ける「醸し出す印象」を優先して判断します。
自分に自信がないように見える人間は、いくら努力して数字を残していても、損をしてしまうことが少なくありません。
そんな悪循環を取り払うにはどんな思考で行動したら良いのでしょう。
自信がないから一生懸命になるのは正しいことなのか
真面目な人は、自分のやることに自信がないと、その事象に対する自分の抱いている不安を解消しようとして一生懸命になります。
あなたは、どうですか?
学生時代、期末テスト前に、自信がない科目を重点的に勉強しましたか?
面接のシミュレーションを何度も練習しましたか?
それで、不安は解消されましたか?
一生懸命、練習や勉強や、あらゆるパターンのシミュレーションをして、おそらくあなたは実力がついたことでしょう。
しかし、不安は消えなかったのではないですか?
結果が出るまでは不安なままだったのではないでしょうか。
合格ラインの結果が出て、初めて胸を撫で下ろした。それで、練習の甲斐があったと自分を納得させた。
合格ラインに達しなかったなら、練習が足りなかったんだと自分に言い聞かせた。
そうです。
自信のない人というのは、不安要素を取り去ろうと頑張っても、それで結果が出ても、出なくても、最後まで自信がない状態を通していきます。
もしかして、あなたは、そんな『自信がない人』ではありませんか?
実は、私もそうです。
自信のある人とない人の実力が同じだった場合、どちらが良く見える?
ここにAさんとBさん、二人の人がいます。
二人とも、同じ技量をもって同じような結果を出しています。
違うのは、
- Aさんは自信をもって仕事をしているということ。
- Bさんは慎重派で、いつも「これで良かったんだよな」と不安を持ちながら答えをだします。
二人とも同じ結果を出しているのに、二人の精神状態はずいぶんと違います。
同じ結果を出していても、他人は、自信をもって堂々として見えるAさんを信頼してしまうのです。
自信がない人の行動は、損です。
自信を持って答えを出しているAさんの答えの選択肢は2つしかないかもしれません。
自信のないBさんは4つの選択肢で悩み、その先のシミュレーションまで考えて、ひとつの答えを悩んで導き出しているかもしれません。
それでも、Aさんの頼もしさが人にチョイスされてしまうということはあることなのです。
Bさんの気持ちになれば、なんだか悔しい気もします。お酒飲んで愚痴りたくもなります。
あなたが、Bさん的な人であればシンパシーを感じますよ。私も同類ですから。
結局、導き出されるのは、
自信のない人は
練習に練習を重ねても、何十時間勉強しても、何百通りのシミュレーションを想像しても、たとえ結果を出したとしても不安感を取り去ることは出来ない。
ということなのではないでしょうか。
ハードな勉強やトレーニングは自信をつけるためにするのではない
自信がない人、何事にも自信が持てない人は、ある種の「割り切り」が必要になってきます。
ハードなトレーニングや、勉強をしても実力は上積みされても、自信にはならないのです。
好きな人との会話を先の先までいくらシミュレーションしても、不安要素をたくさん拾い集めるために迷路を巡っているようなものです。そして答えが見えずに赤面症になってしまう。
はっきり言ってしまうと、
自信のない人は、そういう気質なので直りません。自信があるように振る舞えないのです。
ハードなトレーニングや、勉強は不安を取り払うためでなく、自信を得るためでなく、ただただ、実力を上げる目的のためにだけする。
心を満たすためでなく。ただただ、実力の向上のためだけにやる。
もう、自信ない気質でいいと、開き直ってしまいましょう。
自信のない人は、実力がある
自信のない人は、ずっと自信のないままだと、感じの悪いことを書いてしまいましたが、自信のない人には、その人なりの生きる道があるものです。
人間社会というものは、懐が広いと感じさせられる時がたまにあります。街で見かける、とんでもないキャラクターの人間を見て、よく今まで生きてこれたな、いったいどんな人生を送ってきたのだろう、なんて考えてしまうこともありますから。
自信が持てない気質のあなたでも、全然大丈夫だともいえます。
自信のない気質の人間は、たいていの人が努力家です。
自分のウィークポイントが気になってしょうがないので、努力して直そうとします。
それが、本当は良くないことなのですが、副産物というか、あえて良いこととして捉えるならば、努力の甲斐あってか、自信はつかずとも能力(成績)は確実にトレーニングした分だけアップします。
弱音ばかり吐いて、成績優秀なやつ
私が、学生の時に、部活のチームメエイトに、俺はダメだとか俺は下手だとか、そんなことばかり言っているのにチームで一番強いやつがいました。
あなたのまわりにそんな人いませんか?もしかしたら、そんな人はあなたかもしれません。自信がないようなオーラを出してるくせに、成績が良いという…。
自信のない人が生きる道
自信のない人は、見られ方でどうしても損をしてしまいます。直せる部分と、生まれながらの気質としてどうしても治せないものがあります。
自信のない人の補完作用として努力することがあげられますが、それを長所とするならば、別の面から、自分の人生の高みを目指すことは可能です。
例えば、
- 印象がものをいう仕事ではなく、数字で表れる成績が評価される仕事で、圧倒的な成績を残す。
- 世あたりの上手さだけでは、取得することができない資格を取る。
- 何度もやり直しをする事に意義がある仕事を選ぶ。研究など。
先へ先へと目を向けていけば、不安で自信が持てない事だらけですが、振り返れば、努力した結果が、あなたの足跡として評価されているかもしれません。
きっとそうですよ。
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