二人きりになった時、会話を始めるネタと返しのパターンを、ほんの少し、5つぐらいでも用意しておけば、凍ったような沈黙の時間を何とか凌げます。
それどころか、相手がのってきて意外な展開になることもあります。
会話をより円滑にするための方法を知っておけば、人見知りのあなたも少しは緊張がほぐれるでしょう。
沈黙が気まずいなら会話の1球目はこちらからするほかありません。
会話のキャッチボールが大事なことだと分かっていても、自分も相手も人見知りで、どちらもお互いに話しかけられない。
なんて状態を経験したことはありますか?
または第一印象から、もうすでに話が合いそうもないなんて思ってしまって沈黙状態になってしまったなんてこと。
そんな時、「最初に話しかけたほうが負け」なんてルールはありません。
正直、話しかけられるのを待っている人間のほうが子供です。
こちらから一声、会話のキャッチボールの第1球目を投げてみましょう。
こちらから投げる会話のネタ集
会話のきっかけになるネタをいくつか持っていれば、とりあえずの会話は繋がります。
場面によって使い分ける事が必要になってきます。
ここに、いくつかの会話のネタの例を出してみます。
天気の話題
定番中の定番が天気についての話題です。
もう、あなたは無意識に使っているかと思いますが、こんな当たり前の話題にも使う場面のTPOがあります。
- エレベーターで二人になってしまったとき。
- 部屋に入って、ポンとカバンを置いたタイミングで。
- 土砂降りの中、出社してきた時。
- 帰る時間や夜の、台風通過の状況について。
など、天気の話題は当たり障りなく、人を不快にさせることもない無難な話題です。
相手の持ち物から話題を探す
相手の持ち物は、その人の好みを知る上で重要な手がかりになります。
例えば
- 腕時計
- スマホの機種やケースの種類など
- カバンに付けたマスコットやキーホルダーに付けたキャラクター小物など
あなたが、もし腕時計に詳しいなら、相手がこだわりを持って、ちょっと高価な時計をしているのを気づいて話題にすれば、相手は喜んでスラスラと話をし始めるかも知れません。
スマホに関する話題なら、何かしら誰でもあるでしょう。
- スマホゲームはやっているか?
- アンドロイド派かiPhone派か?
- プラケース派か、画面を隠す派か?
相手がカバンやキーホルダーに付けているマスコットや飾りからは、その人の趣味や趣向を知る事ができます。
例えば、アニメのキャラクターグッズを付けていれば、
「山田さん、〇〇(アニメキャラ)好きなの?!」
という第1球目を相手に投げる事ができます。
付けているマスコットが、プロ野球やJリーグのマスコットだったなら、その競技の話題で盛り上がれるでしょう。
その時、話題にしなくても、あなたがこっそりと、そのチームについて調べて、少し詳しくなった後にネタにするのもありです。
過去と未来の共通体験を投げかけてみる
なぜ、あなたと私がここにいるのか?
それは、偶然の巡り合わせですが、探せば二人がここにいる共通の出来事があるはずです。
過去の共通の話題であれば、
- 電車ですか、バスですか?
- どこのサイトで、この会社の求人を見つけたんですか?
- 面接の時、どんな質問されました?私の時は〜
など、近い過去の経験の中に、どちらにも共通のするものがあるはずです。
未来に起こるであろう出来事の中にも同じように、相手も自分も体験するものが見つけられるなら、話のネタになります。
- 吉田さんは、〇〇さんと面識はあるんですか?
- 鈴木さんは、今回のような仕事は前にもなさってたんですか?
といったような、
これから相手と一緒に体験するであろう未来の出来事
を話のネタにすることもできます。
会話の最後は相手に向けてリアクションする
気心の知れた人なら、その日、最初に顔を合わせた時でも、いきなり突拍子も無いフレーズの言葉から入ったとしてもそれが、近さの印として認め合え、会話が成り立つでしょう。
しかし、初対面の人や、関係がそれ程近く無い間柄の人の場合はそういうワケにはいきませんよね。
スムーズな会話をするためにはそれなりの手順とコツが必要になります。
話題を投げて、帰ってきたら、また返す。それが出来れば十分
互いによく知らない相手との、沈黙の静けさがは場面によっては気まずいものです。
あなたは人見知りで一言がでないかもしれません。
相手のキャラクターが分からないというのに、そんな相手に向かって会話のキャッチボールの1球目をこちらから投げるのだから、ちっと緊張しますよね。
あなたがフレーズを相手に投げ、相手がそれ対して何か答える。
それだけでも、よく出来ましたと自分を褒めていいと思います。
とは言っても、相手が返球してきたら、最低でも相手に向けてリアクションするところで終わりたいものです。
ここまできて会話のキャッチボールができたと言っていいでしょう。
そこから先、相手が話題を広げて返してくれば、空気が溶けてきますよね。
ぶっきらぼうな返事しかなくても怒らない。
そして自分を責めない。
これだけで大成功です。
話すタイミングを逃したら無理しない
相手が、沈黙の時間を苦痛と感じているかは分かりません。
でも考えてみれば、あなたも相手も状況は同じなのです。
相手も話しかけてこない。
あなたのほうが相手に対して「全然コミュニケーションをとろうとしてこない変な奴だな」と思っても別に良いワケです。
しかしあなたは、基本、性善説で生きていて、相手に合わせがちの性格なので、自分のことを「なんだかこの人やだ〜」と思われているんじゃないかと勝手に感じてしまい、空気を変えることも出来なくてオドオドしてしまう。
しかしです。
相手は、それ程あなたに期待していないのが現状です。
あなたと楽しく過ごす事を目的に、そこにいるワケではないのです。
用のある時だけ言葉を交わせば十分です。
それで人間性は伝わります。
それでも、気まずいわ〜と感じたら、上にあげたような話題のネタを使ってみましょう。
卓球の攻撃パターンも会話のパターンの同じようなもの
話は変わりますが、あなたは一流選手の卓球の試合を観戦した事がありますか?
ただ激しく打ち合っているだけにも見えますが、選手はサービスを出す時からボールの回転に強弱をつけて相手の返球が甘くなるように幻惑しています。
そして返球されたコースや相手の体勢によって次に打ち返すコースのパターン(ストーリー)を数手先まで複数用意しているのです。
人との会話も、少しでもいいから、自分なりの返事のパターンを持っておくと、会話が楽になります。
卓球も会話も相手とのコミュニケーション
複数の攻撃パターンを、状況によって使い分けられるように、福原愛ちゃんも石川佳純ちゃんも弛まぬ練習をしています。
人とのコミュニケーションも同じです。
何かを質問するにしても、返答に対してのリアクションのパターンを複数持っていれば、それだけで気持ちの落ち着きが違います。
例えば、
- えー!凄いじゃないですか!それって…
- あーはい、それ、どこかで聞いたことあります。アレですよねたしか…
- 面白いこと言いますね。
とか、そんなフレーズの類です。
相手の返しから気持ちを汲み取る
できれば、相手のセリフの中の気持ちを読み取ってあげる事が出来れば〇です。
- えー!そんなこと怖くなかったですか?
- 緊張しませんでしたか?
- 覚えるのに苦労したでしょう。
相手がちょっと心を開いて、もうちょっと喋りたいと思うように、気持ちを理解し、くすぐってあげるようなリアクション。
難しいですが、できたら素晴らしいですね。
楽しい会話パターンの身につけ方
コミュニケーションの上手い人は、無意識か、後から身につけたかは知りませんが、複数の会話のパターンを身につけています。
トーク怪獣の明石家さんまさんだって、フリーにおしゃべりしているようですが、会話のパターンを使い分けています。
さんまさんのようなおしゃべりの天才にはなれませんが、会話のパターンを増やす方法はあります。
例えば…
好きな人の話し方を真似る
好きな人の話し方って移ってしまいませんか?
恋人同士や夫婦って話し方が似てきます。
面白いと思った言い回しを何度も使ったりしますよね。
女性が、彼氏のご機嫌を取ろうとして、彼氏がいつも使う口癖を使って話しかけたりと。
好きな人の会話法からお気に入りのパターンを拝借してみましょう。
なぜか自分がいつもより喋ってしまう。そんな相手を真似てみる
私の仕事での体験ですが、二人でやる仕事で私が古株になってしまい、仕事のパートナー5人くらいと一緒に組みました。
私はおしゃべりなほうではありませんが、なぜかその人Aさんと組んだ時だけ、休憩時間にいつも以上におしゃべりしている自分がいました。
そのAさんは、相手を饒舌にする技を持っていたようです。
私のふった話を上手く噛み砕いて、私をいい気分にさせてくれるので、ついつい饒舌になってしまうのでした。
あなたにも、そんな、自分がいつもより自己開示してしまうような相手がいたら、その人の話実を参考にさせてもらいましょう。
まとめ
- 沈黙が嫌いなら話しかけるしかない。
- 話のネタは、天気ネタ、持ち物ネタ。相手との過去と未来の共通体験。
- 苦手そうな相手なら、1度の会話でも合格。
- 相手の気持ちを汲み取れば、もっとしゃべってくれるかも。
- 返事のパターンをいくつか持とう
- 好きな人の話術を真似てみよう。
- 自分が饒舌になってしまう相手のテクニックを学ぼう。